
News
お知らせ。
公開されていないからといって、
存在していないとは限りません。
渋谷東収蔵庫は、地図に載らない美術館です。世界の美術館・博物館がパブリックドメインとして公開している高精細画像をもとに、修復師が丁寧に整え、敬意ある再編集を施し、新たな収蔵品として保管・公開しています。当館の常設展は、琳派、平仮名、オノマトペによる展覧会「字琳派展」です。
About
しまうことから
始まる美術館。
渋谷東収蔵庫は、作品をただ見せるためだけの場所ではありません。作品がもう一度語り始めるための状態を整え、静かに保管し、必要なときに展示室を開くための収蔵施設です。
当館の収蔵品は、世界各地の美術館・博物館等が公開するパブリックドメインまたはCC0の高精細画像をもとにしています。それらを一点ずつ確認し、解像度、色調、階調、余白、損傷の状態を見極めながら、修復師が補正・整備を行います。
さらに当館では、作品や作家、所蔵機関への敬意を前提に、デジタル空間ならではの大胆な再編集を実施します。平面だったものが空間となり、文字は動き、言葉は浮遊し、鑑賞者の手のひらの中で展示室が立ち上がります。
Permanent Exhibition
第一回展覧会にして、常設展。
字琳派展 — ひらがな、琳派、オノマトペ
漆黒の3D空間の中、琳派の屏風が円筒形の内壁をゆっくりと巡り、その内側を四十八の平仮名が逆回転で回り続けます。一文字に触れると、その文字が主役となり、オノマトペたちが屏風の中から現れます。
「字琳派展」は、日本語を読む展覧会ではありません。日本語のかたちに入り、日本語の音に触れ、日本語の気配を眺める展覧会です。
平仮名は記号である以前に造形であり、オノマトペは意味である以前に身体の中で鳴る音です。そこへ琳派の装飾性と時間感覚を重ね、当館の常設展として収蔵しました。
Conservation
修復とは、過去を
消すことではありません。
渋谷東収蔵庫の修復室では、公開画像の補正、アップスケール、整備、再保存が日々行われています。
私たちが重視するのは、作品を不自然に新しく見せることではなく、現在の鑑賞環境の中で無理なく息ができる状態へ整えることです。残すべき傷があります。整えるべき曇りがあります。触れてはならない沈黙があります。
Official App
当館の展示室は、
アプリの中にあります。
渋谷東収蔵庫・公式展覧会アプリは、当館の展示室そのものです。
実際の建物の入口、受付、チケットカウンター、ロッカーはありません。その代わり、アプリを開いた瞬間、鑑賞者の手のひらの中に展示空間が生成されます。常設展「字琳派展」をはじめ、今後も定期的に企画展を開催してまいります。
Staff
館長と十二名のスタッフ。
収蔵、調査、修復、展示、広報、開発、頒布、ならびに説明のつかない出来事への初期対応を担当しています。いずれも寡黙ではありますが、収蔵品に対してはきわめて誠実です。当館のスタッフは、石膏像として確認されています。
Museum Shop
展示のあとに続く、
小さな収蔵。
渋谷東収蔵庫ミュージアムショップでは、展覧会、収蔵品、修復記録の余韻に関連する品々を取り扱っています。
ポスター、ポストカード、図録、ステッカー、デジタルコンテンツ、そして用途の定まらない美しいもの。それらは単なる記念品ではなく、展示体験を日常へ持ち帰るための小さな展示形式です。
Archive Journal
収蔵庫の奥で起きている、
小さな出来事。
収蔵庫日誌は、渋谷東収蔵庫のスタッフによる記録です。修復室での確認、展示空間の調整、文字や音や光のふるまい、頒布室の気配などを、それぞれの担当者が不定期に記します。